[取材]
沖縄を舞台に作品を撮り続ける中川陽介監督が、宮木あや子の原作を基に描く人間ドラマ「群青 愛が沈んだ海の色」。佐々木蔵之介演じる父と、長澤まさみ演じる娘2代にわたって綴られる愛の喪失と再生の物語で、長澤扮するヒロイン凉子を想い続ける青年・大介役を好演する福士誠治に単独インタビューした。「とにかく暑かった」と大変だったという撮影時を振り返る福士。「東京の暑いとは違うんですよ。撮影をした渡名喜島は、沖縄の中でも類を見ない暑さらしいんです。日蔭と日向の差がすごくて、ガスコンロに手を入れているみたいな感じ(笑)」。それでも島へ足を運んだことが、とてもプラスになったと話す。「台本をポケットにいれて、島の端っこまで行って、そこで読んだりとか。本当に小さな島で、エンジン付きの原付で1周12分くらいなんです。もう、ここしかないんですね。逃げられないっていうか。船さえこなければこの島にいるしかない。そういう環境での人間模様には、島でしか共感できないものがある。東京で撮るのとは違ったと思います」。
素潜りと陶芸にも挑戦した。「おもしろかったですよ。過酷な練習でしたけど。でも水になれるっていうことが、大介を演じる上ではすごく大事だったと思います。陶芸は、練習はきれいに出来てたんですよ。作品中では僕のは割れちゃってるんですけど(笑)。でも陶芸は壊れてもまた練り直して作れる。そこが凉子の心に響いてくれればいいかなって思いましたね」。
サメの歯やサンゴといったお守りが登場する本作。自身にはお守りはあるのか尋ねると、「石は持ちますね。常に持ち歩いているわけじゃないですけど、楽屋につるしたりとか。フローライトっていう石とか、『天空の城ラピュタ』に出てくる飛行石の原石なんかを持ってます」と教えてくれた。そして「生きているからこその先があるっていうところを見てもらいたい。悲しい出来事もありますが、そうすれば、生命っていうか大きいテーマで観てもらえるんじゃないかと思います」と笑顔で公開を待つファンへメッセージを送ってくれた。
「群青 愛が沈んだ海の色」は6月27日より有楽町スバル座他にて全国公開。(取材・文・写真:望月ふみ)
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「群青 愛が沈んだ海の色」オフィシャルサイト
