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インタビュー
愛と死の間で
アンディ・ラウ
コウは映画の中でのアンディ・ラウにすごく近くて、デレクは現実のアンディ・ラウに近いですね。
アジアを代表するスター、アンディ・ラウが、最新作「愛と死の間で」のプロモーションのため来日した。久しぶりに王道のラブストーリーに出演したアンディが今回演じるのは、最愛の妻を亡くした夫と、愛する人を失おうとする男の1人2役。香港をはじめ、韓国、シンガポール、マレーシアなどで上映され、涙が止まらない感動のエンディングに各国で大ヒットを記録。本作のため自ら主題歌も歌ったアンディに、映画のこと、プライベートなことについて話を聞いた。
profile
[アンディ・ラウ]
1961年香港生まれ。TVB(香港最大手の地上波局)の俳優養成所で演技を学び、卒業後TVドラマで高評価を得る。82年にアン・ホイ監督の『望郷/ポート・ピープル』で本格映画デビューを果たした後、その演技力とアクションセンスの良さが評価され、80年代半ばから90年代半ばまでの香港映画の量産時代を代表する香港四天王と称されるアジアのトップスターとなる。現在まで100本以上の映画の出資し、また歌手や製作者としても活動している。
『愛と死の間で』
配給:ムービーアイ
8月12日(土)シャンテシネ他にてロードショー
オフィシャルサイト:http://www.ai-to-shi.com/
『インファナル・アフェア』シリーズに出演後、「精神が破綻していく役柄とは異なる、心根の優しい男を演じたかった」とおっしゃっていましたが、それ以外でも出演を決めた理由はありますか?
まず、出演した一番大きな動機は、周囲の人にもっと思いやりを持ってもらいたいという気持ちがあったからです。この映画の魅力は、一本の文芸作品、ラブストーリーで、悲しく感じてしまう部分があっても、希望のある映画だと思います。
アンディ・ラウ
日本では韓流ブームが続いており、ここ最近アジアの映画が最注目されていますが、製作者としても活躍されているアンディさんは、香港映画のあり方というものをどう考えていらっしゃるでしょうか?
韓国映画はここ数年で大変進歩したと思います。ですから我々は、しっかり映画を撮って日本の観客を感動させられるようにしていくだけだと考えています。
今回コウとデレクという2人の役を演じていますが、演じている上で相違点などがありましたら教えて下さい。また、ご自身との共通点はありますか?
僕自身はこの2人を1人の人物だと思って演じてました。その時期によって違う人物になっているだけです。世の中には、最初から分かっていても、会う人によって同じような間違いを繰り返してしまうことがあると思います。今回は、一人は間違ったことを犯してしまって、それをすごく遺憾に思っている。もう一人は一つのことが起こって、それを遺憾に思い、それを補うようなことをしようとしている、そんな2人の男なんです。
共通点は、コウは映画の中でのアンディ・ラウにすごく近くて、デレクの方が現実のアンディ・ラウに近いと思います。僕もやっぱり癇癪を起こすし(笑)。
アンディ・ラウ
今回は、回想のシーンと現実のシーンが同じ箇所で表現されていますが、演じる上で戸惑うようなことはありませんでしたか?
撮影に関しては、完璧なまでの台本があり、それは演じる上でもはっきりしていました。また、脚本をもらってから演技の準備もしっかりしてましたし、現場では監督がちゃんとした支持を出してくれたので、大丈夫でした。
今回、若手女優のシャーリン・チョイさん、ベテラン女優のチャーリー・ヤンさんという全くタイプの違う2人の女優さんと共演されましたが、それぞれのご感想をお願いいたします。
まず、最初に監督におめでとうといいたいです。監督がこの2人を選んだのですが、2人ともすごく役に合っていました。2人の演技もすごく自然で、何故だが分からないけど、突然奥さんが2人出来たような気分になりました(笑)。また、2人ともすごく僕の事を考えてくれました。実際、チャーリーとは知り合って結構長いんですが、まだ一緒に仕事をしたことがなかったんです。見た目にしても何にしてもすごく彼女とは合ったので、今回の彼氏彼女という関係は、すごくうまく表現できたと思います。逆に僕にとってすごくプレッシャーだったのは、シャーリンの方です。というのは、彼女との年齢差はかなりあるんですね。でもすごく良かったのは、彼女は純真なる愛というのを僕に示してくれたので、僕もなんか若返ったような気がしました。
この映画は夫婦の絆がテーマですが、アンディさんが思う理想の夫婦像は? また、どんな人と結婚したいですか?
夫婦によって付き合い方というのは違うと思いますので、それぞれの正しい答えというのはないわけですが、僕自身が好きなのは、夫婦二人がいつも親密な関係でいることです。同じ趣味を持っているのも好きですね。いつも一緒にお出かけをしたり、いつもデートをしているような感覚の夫婦が理想です。理想の奥さんは料理が出来る人、スポーツが好きな人です。僕自身がいろんなスポーツをする人なので、相手があまりしない方だと、一緒にいる時間が少なくなるので。

Q.ちなみに好きなスポーツは何ですか?

ジョギングをよくします。あとは、球技は激しいのはしませんが、ボーリングはします。時間があればゴルフもします。
この作品を観終わった観客に、どんな感想を持って欲しいですか?
分かってもらいたいのは、仕事も重要ですけど、感情というものすごく重要だということです。時間をかけないと無理かもしれませんが、皆さんに映画を見終わったあと、一番大好きな人に電話をしたくなるような、そんな気持ちになってもらいたいですね。 香港でもそういう気持ちになったという方も多くいました。僕はもう一本別の映画があって、それはお父さんと子供の愛という、家族愛をテーマにした作品ですが、その映画を上映した後も、多くの方がお父さんに電話した、という話を聞きました。そういう話を聞くと、一本映画を撮るのがどれほど大変でも、やっぱりそれだけの価値があるなと思います。
Q7
今後、アジア映画界における野望のようなものがあればお聞かせください。 また、俳優や歌手、製作者以外に新たに挑戦したい分野はありますか?
僕自身は地位をいうものをあまり考えたことがないですが、とにかくこれからもどんどん進めていくものがあれば進めていきたいと思っています。僕を必要とすることがあれば、いろいろ広めていきたい、それは映画の面もそうだし、チャリティーもそうですね。ある程度の地位を確立した人であれば、社会的に何か貢献できるようなことをやらなければ、地位があっても何もならないと思います。この映画の中でもそうですが、いくら地位があっても幸せな家庭がなければ意味がないと思いますね。
今後挑戦したいことは、出来ればボーリング場を経営したいです(笑)。ボーリング場はだんだん少なくなって、やろうとしてもなかなかレーンがとれなくてなっちゃって。
Q7
ダニエル・ユー監督とは共同経営者でもありますが、本作で彼との新しい挑戦がありましたら教えて下さい。
彼はすごい完璧主義者で、この映画の中の人のようにいつも時間を忘れている人です。この映画を撮るにあたって時間的な制限があったので、それぞれのシーンを撮るのに時間を守らなければいけないこともあり、僕はしょっちゅう彼と言い争いをしてました。だからこの映画を撮って、彼にも時間の配分というのを分かってもらいたいですね(笑)。
Q7
ご自身はラストのオレンジを食べるシーンが一番好きなシーンだと言っていましたが、それは何故ですか?
それは、家でお父さんがオレンジを食べるのが好きだったからです。で、お母さんは毎日のようにオレンジをむいて食べさせてあげてました。だから、子供のころからオレンジを食べるというのは、すごく温かい感じがする行為だなと思っています。それもあって、オレンジを食べるというのをこの映画のエンディングにしました。
このシーンに含まれている意味というのは、彼が本当に気持ちの整理ができたということです。すごく悲しい現実を受け入れ、それで自分の現実の世界に戻っていくという意味が込められいると思います。
編集部の呟き
まだまだ世間では韓流の勢いが凄まじいですが、個人的にハリウッドスターのように、アジア人を初めて雲の上のような存在に崇め、「嗚呼、かっこいい…」とときめいたのが、アンディ・ラウだった私。アンディファンには怒られそうなほどファン歴の浅い私ですが、「上海グランド」(98年)で美青年レスリー・チャンを差し置いて、ちょび髭のニヒルな彼の笑顔に見事白旗。脱帽。降参。それから時を経て、アンディも44歳となり、ちょっぴりおじさんに…って全然老けてない! ていうか、むしろ若くなってませんか? インタビュー当日は黒のジャケットにお洒落な赤のデザインが入ったTシャツ、そしてぴっかぴかの白のスニーカーに(ロマンス)グレーに染めた髪! 極めつけにこんがり日焼けした艶の良い肌! …若いなぁ。インタビュー終了後に、夏ということで竹の筒に入った梅ゼリーと風鈴をお土産として渡したら、「おー!センキュウ!」とにっこり笑顔。大学時代に彼の映画のチラシをノートに忍ばせて持ち歩いていた自分を思い出し、涙が出るほど感動した一日なのでした。
(取材・文:あいあい カメラ:マリー)
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