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| ソイ・チェン監督とは、クリエイティブ面で僕の志向するところと一致する部分が多いと思いました
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| 香港映画界を代表する若手男優エディソン・チャンが、日本資本による香港映画『ドッグ・バイト・ドッグ』に主演した。カンボジアから香港にやってくる寡黙な殺し屋を演じたエディソンは、リンゴ・ラムの愛弟子であるソイ・チェン監督の下、新境地を見せている。来年に予定される日本公開を前に、一足先に上映された東京国際映画祭のため来日したエディソンが、本作の魅力を語ってくれた。
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[エディソン・チャン] 1980年10月7日生まれ。カナダ・バンクーバー出身。トロントの高校を卒業後、香港に帰国。2000年『ジェネックス・コップ2』で映画デビュー。『インファナル・アフェア』シリーズや『ツインズ・エフェクト』(2003)、『ベルベット・レイン』(2005)など、多くの香港映画に出演。『同じ月を見ている』(2005)で日本映画に出演した他、日本で撮影されたアンドリュウ・ラウ監督作品『頭文字D』(2005)、全米公開された清水崇監督作品『呪怨 パンデミック』に出演するなど、日本との接点も多い。
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『ドッグ・バイト・ドッグ』
8/11(土)より新宿武蔵野館他にて公開
配給:アートポート
オフィシャルサイト |
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| 最初に台本を読んだ時、どんなところに惹かれましたか?
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| 一番惹かれたのは、僕が演じたパン、カンボジアから来た殺し屋のような役どころは、今まで1度も演じたことがなかった点です。とても大きなチャレンジだと思いました。それまでに出演した映画で演じた役では普通のキャラクターが多かったのですが、『ドッグ・バイト・ドッグ』のパンは今まで演じたことがないような役だったので、とても演じたくなりました。また、ソイ・チェン監督がとても期待されている人だということもありました。 |
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| ソイ・チェン監督の演出スタイルには、どんな特徴がありましたか?
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| 今までは、従来の僕のイメージを変えられるようなオファーをくれる監督に出逢うことはありませんでしたが、ソイ・チェン監督は大胆で冒険好きな人で、クリエイティブ面でボクの志向するところと一致する部分が多いと思いました。僕自身はクリエイティブな作品に出演したいと思っていましたから、『ドッグ・バイト・ドッグ』でソイ・チェン監督とご一緒できたことはとても良かったと思います。僕たちは、お互いに映画に対するクリエイティブ性を大切にしている監督と俳優ですから。 |
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| 過激なアクションが続く作品ですが、一番大変だったシーンはどこですか? 撮影中、怪我をするようなことはありませんでしたか? |
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最初のシーンから最後のシーンまで、全てが厳しい撮影でした。リアリティを大切にするために、本当にサム・リーさんと殴り合うシーンが多かったので、とても大変でした。映画の最後の方、タイで撮影したカンボジアのシーンでは、サム・リーさんと刺し合い後ろに倒れた時に腰を負傷しました。
このシーンは最後の撮影日に撮ったのですが、時間が無くギリギリまで頑張っている最中に怪我をしました。あまりに痛いので少し休もうかと思いましたが、ソイ・チェン監督他スタッフの皆が困っている表情をしている姿を見て、最後まで我慢し撮影を続けました。 |
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| この映画で演じた殺し屋のパンとエディソンさん自身が、似ている部分と似ていない部分を教えて下さい。 |
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| 共通点は、生きている間に何でもやってみたい、攻められたらやり返す、反応が激しい・・・ パンと違う部分は、お互いに置かれた生活環境です。パンは何も持っていませんが、僕は何でも持っているところです。もちろん、これは冗談半分ですが(笑)。
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| 今回演じられたパンは、大きなチャレンジとはいえ綺麗な役どころではありませんが、俳優としてどの様なアプローチでパンに近づこうとしたのですか? |
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もちろん、僕自身にはパンというキャラクターとは異なる部分も多いですが、たとえ5ドルの財産と5億ドルの財産の差はあっても、精神的な本質の部分では2人の間には重なる部分が少なくないと思います。僕自身、芸能界に入ってからいろいろなトラブルを起こし怒られたこともありますが、本質的な部分に持っている不安感や戸惑いをバネにしてステップアップしてきた点は、パンの性格に通じるものがあると思います。
以前アメリカで暮らしていた頃には、かなり所得の低い人たちの生活を目の当たりにしたこともありますし、タイでロケハンをした時には、ゴミ捨て場でモノを拾って生活している子供達を見てイメージを膨らませ、殺し屋が生まれるような環境を想像し、パンのキャラクターを作り上げようとしました。
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| 相手役の中国の女優ペイ・ペイさんには、どんな印象をもたれましたか? |
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| ペイ・ペイはとても努力家です。現場ではソイ・チェン監督にいろいろな質問をしていましたし、ソイ・チェン監督からもいろいろなアドバイスを受けていました。ソイ・チェン監督の演出を信頼し、とても頑張っていました。彼女にとってこの映画は1本目の作品ですが、とても将来性があり、これからが期待される女優さんだと思います。 |
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| エディソンさんが演じたパンは、冒頭の方ではとても冷酷な表情をしていましたが、ペイ・ペイさんが演じたユーと出逢って幸福な生活を送る内に、人間らしい軟らかい表情に変わっていきました。この変化をどの様にして演じようと思ったのですか? |
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パンは、元々愛というものを全く理解できなかったのです。極貧のカンボジアから香港にやってきて人を殺しましたが、パンにとっては仕事でしかありませんでした。でも、逃げる途中でペイ・ペイが演じる女の子ユーと出逢います。
パンが初めてユーに出逢った時、彼女は自分の父親にレイプされていました。その厳しい現実の中に生きているユーが、パンの世界の中に飛び込んできたのです。パンは最初からユーを愛していたのではないですが、やがてこの2人の生活がマッチするようになりました。パンもユーと同じように貧乏ですし、ユーは自分に危害を加えるのではなく、かばってくれようとする存在だということが判ったからです。
ユーは自分の仲間だということが判ったパンには彼女に対する感情が溢れ、最後まで彼女をかばおうとし、カンボジアに連れて帰り、自分の妻として一緒に生活しようとします。彼女を妊娠させますが、この子供は自分たちの宝物で、自分の性格を変えてまで大切にしようと思います。最後には、自分の命に替えても子供だけは助けたいという気持ちにさえなったのです。僕自身、7年前に芸能界に入った当時はわがままなところもありましたが、今では他人の気持ちも大切にするようになりました。
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| 日本の華流ブームの中心にいるエディソン・チャンさんから見て、この様な動きをどう思いますか? |
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| 単なるアイドル扱いではなく、出演した映画もよく理解してくれるのが日本のファンの特徴です。それに、日本の女の子は、とても可愛くて良いですね(笑)。
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| エディソンさんにとって、『ドッグ・バイト・ドッグ』はどんな作品になりましたか? |
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| アイドルではなく、プロの俳優として自分の実力を見せることが出来たと思います。ハンサムな貴公子然とした存在としてではなく、拾ったモノもそのまま食べるようなカンボジアから来た汚い殺し屋を演じることにより、自分自身とは全く正反対の役どころをお見せすることが出来ました。
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かつての自分自身の至らなかった部分も率直に認めながら、新境地を開拓した『ドッグ・バイト・ドッグ』について熱心に語るエディソン。以前のどこか落ち着きのなかった一面も消えたのは、数々の実績が自信を生んだからなのかもしれない。頻繁に日本を訪れていることもあり、若手香港スターの中では間違いなくトップの人気だが、アメリカでの『呪怨 パンデミック』大ヒットもあり、いよいよその活動はアジアだけに収まらないことになりそうだ。
(取材・文・写真:平井景)
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