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| 私はもともと男っぽい性格なのですが、この作品に出てからスカートを履くようになりました(笑)
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| ヴェネツィア国際映画祭グランプリに輝くアン・リー監督の話題作「ラスト、コーション」。本作で、1万人の候補者の中からヒロインに抜擢され、トニー・レオンとの体当たりのラブシーンも見事に演じきった新人女優タン・ウェイにインタビューした。
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[タン・ウェイ] 1979年、中国・淅江省杭州生まれ。10代の頃からモデルとして活動し、04年に北京の中央戯劇学院の監督コースを卒業後、04年のミス・ユニヴァース北京大会で第5位に選出された。05年には、テレビシリーズ「警花燕子」に主演、中国中央テレビ主催のテレビ映画授賞式で女優賞を受賞した。本作「ラスト、コーション」では1万人の候補者の中から、オーディションでヒロインのチアチー役に抜擢され、映画デビュー。中華系女優の誰もが強く欲した大役に物怖じすることなく体当たりで挑んだ熱演は、ヴェネツィア国際映画祭で「新たなセックスシンボル」とセンセーションを呼び、一躍国際的な映画スターの仲間入りを果たした。ほかに、短編小説や戯曲も執筆し、舞台演出も手がけるなど、多才。
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「ラスト、コーション」
配給:ワイズポリシー
2月2日よりシャンテシネ他
オフィシャルサイト |
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| 1万人の中からヒロインに選ばれたときはどんな気持ちでしたか?
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| 実はオーディションで選ばれた瞬間がいつだったのか、自分でもよくわからないんです。オーディションは全部で5回ありましたが、私は最初から自分は絶対に選ばれないと思っていたので、オーディションを受けて運良く電話がをもらえたら次に進むという感じでした。最後のオーディションで香港に来てくれという連絡をもらって、実はそこでワン・チアチー役に決まったのですが、私はオーディションがまだ続いているものだと思っていたので、あまり選ばれたという実感はないんです。私に決まったとわかったときには、すでに役作りのために箪笥3つ分の資料を渡されていて(笑)、その準備に追われることになりました。 |
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| オーディションでは実際にどのようなことをしたのですか?
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| 一番最初のオーディションは、作品の監督が誰なのかも知らされないまま行われました。次のオーディションで初めてアン・リー監督にお会いして、脚本を読んだり、役のメイクと衣装を着てカメラテストを受けたり、という感じで進みました。 |
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| この役を演じる前と後とで、ご自身の中にどんな変化がありましたか? |
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一番の変化は、この作品に出てからスカートを履くようになったことです(笑)。本作の衣装のためにチャイナドレスを初めて着たときは、歩き方すらわかりませんでした。でも不思議なもので、撮影中はジーンズではなく早くチャイナドレスを着たいという気持ちになっていました。
私がワン・チアチー役に決まったと周りの友人に話したら、絶対無理だと言われたんです。私自身はもともと男っぽい性格ですし、スポーツも大好きで、スカートなんて履いたことがなかったので(笑)。
あと、この役を演じて思ったのは、今の時代に生きていることは本当に恵まれているということです。戦争の時代に生まれ運命に翻弄されたワン・チアチーに比べて、自分は本当に幸運なんだと。今の自分が持っているものを本当に大切にして、毎日を大切に過ごさないといけない。それはいつも自分に言い聞かせています。
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| 撮影中、このシーンはできない!と思ったことはありましたか?
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香港でのことですが、劇中で敵対しているトニー・レオンとワン・リーホンが撮影の合間に雑談していたんです。その瞬間、その光景が信じられなくて、撮影ができなくなったことがありましたね。
――そのくらい役に入り込んでいたんですね?
そうですね。今考えると、あの頃は本当に役になりきっていました。 |
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| タン・ウェイさんにとって本作の見どころはどんなところですか? |
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| この映画の見どころはたくさんありますが、その一つは美しいファッションだと思います。本作の舞台は1930年、40年代の上海ですが、その当時の上海は中国で流行ったものが1週間後に流行るというくらい、非常にトレンディな都市だったんです。例えば、タイトなチャイナドレスを着てその上からトレンチコートをはおるといったような斬新なファッションは、あの時代ならではのものです。私は当時の上海の雰囲気をつかむために、グレタ・ガルボの映画をよく観ました。
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| こういった役に出会ったあとは次の出演作を選ぶのに迷うと思うのですが、今後はどのような作品に出たいですか?
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| 俳優というのは、選ぶ側ではなく、選ばれる側に立っているものだと思うんです。作品の役柄に私が合っていたらきっと声をかけてくださると思いますし、それはもしかしたら今回よりもいい役かもしれません。 |
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| 尊敬しているのはイングリッド・バーグマンです。あと、日本の方なら北野武監督も好きです。もちろん、アン・リー監督も本当に尊敬しています。人間の醜い部分を描くのは本当に勇気がいることだと思うので。私たちはいつもぬるま湯の中にいて、快適な生活に慣れているので、たまには残酷で醜い部分を見せ付けられた方が、気持ちを引き締めて生きていけると思うんです。 |
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凛とした美しさの中にも気取ったところがまるでなく、取材中も屈託のない笑顔をたびたび見せてくれたタン・ウェイ。インタビュー後に改めて挨拶をしたら、目をじっと見て「ありがとう」としっかり握手をしてくれた。映画デビュー作にして、いきなり世界中の注目を集めることになった彼女。今後どんな作品に選ばれるのか、本当に楽しみだ。
(取材・文・写真:山内 真理子)
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