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インタビュー
『マリと子犬の物語』松本明子 インタビュー
『マリと子犬の物語』松本明子 インタビュー
一番美しいのは自然で、一番怖いのも自然だとこの映画を通じて感じましたね
2004年10月23日に発生して、多大な被害を被った新潟県中越地震。あれから3年―、その震災時に犬のマリと三匹の子犬が生き抜いた実話が映画化されました。その奇跡と感動を描いた映画に出演しているのが、ドラマや映画、バラエティ番組などの様々なジャンルで活躍している松本明子。そんな彼女に本作に対する熱い意気込み、そしてプライベートな話まで伺いました。
profile
[松本明子]
1966年4月8日香川生まれ。82年NTV『スター誕生』チャンピオン大会に合格し、翌年、歌手としてデビュー。バラエティを中心に活躍し、『進め!電波少年』(NTV)や『DAISUKI』(NTV)『TVチャンピオン』(TX)等多数出演。又、女優としてもNHK大河ドラマ『功名が辻』やNTV『たたかうお嫁さま』など多数のTVドラマに出演。映画は『スーパーの女』(96)や『UDON』(06)など。
映画『マリと子犬の物語』
配給:東宝
2007年12月8日(土)全国東宝洋画系ロードショー
オフィシャルサイト
本作は2004年の中越地震に起こった実話を映画化していますが、どのようにリサーチをされたのでしょうか?
震災の被害にあった山古志村の人々に生きる勇気と希望、感動を与えた実話を映画化するというお話だったので、是非参加したいと思いました。私も当時ニュースで映像を見ていただけだったので、撮影が始まる前に実際に山古志村に行って、震災地を見てきました。まだそのときは崖崩れや土砂に埋まったままの車や家などがそのままだったので、大変ショックでしたね。この映画に参加することによって、被害に遭われた人たちの笑顔が戻って、復興のお力添えになればと思いました。
地元の人たちもエキストラ参加されたそうですが、撮影の雰囲気はいかがでしたか?
新潟県を中心に長岡市、燕三条市、旧山古志村、地元でロケーションをやりましたので、エキストラは地元に住んでいる総勢2500名の人たちに参加していただきました。その中には実際に被害に遭われていた方もいました。私が地元の皆さんを励まさなければいけないのに、逆に差し入れも持ってきてくれたり、長時間の撮影にもかかわらず、何一つ文句も言わずにお付き合いしてくれたり、温かいお言葉をかけて頂いたりしました。

私たちがこの映画を作る際に一番心配していたのが、被害に遭われた人たちに嫌な思い出を掘り起こさせてしまうのではないかという事でした。でも、長岡で完成披露試写会をやったときに、地元の方が涙を流しながら「この映画を作ってくれてありがとう」と言ってくれました。また、「中越地震の出来事を風化させるのではなくて、映画をキッカケに全国のみなさまの記憶に深く留めていただきたい」という言葉も頂いたので、作ってよかったんだとホッとしました。この映画は地元の人たちと一緒に作ったものでもあります。
この映画に出演したことで、震災に対する認識に変化はありましたか?
そうですね。災害訓練の経験はありましたけど、実際に自分に振りかかるとはなかなか思えないですよね。映画に出るまえは、心積もりが浅かったですが、今は非常用の水と食料を備えたり、何かあったときは家族で近くの公園で集まる対策を考えるようになりました。日本に住んでいる以上、いつ地震が起きるか分かりません。一番美しいのは自然で、一番怖いのも自然だとこの映画を通じて感じましたね。全国のみなさんにもこの映画を観て、災害に対する認識を見直してほしいです。
船越さんや宇津井さん、子役たちと共演シーンは本当の家族のように見えました。共演者の方々の印象を教えてください。
本当にアットホームで、初日から役名でお互いを呼び合っていましたよ。船越さんはお父さん、宇津井さんは失礼ながらおじいちゃんと呼んでいました。普段の仲の良さがスクリーンに投影されているんじゃないでしょうか。船越さんは気配りができるみんなの兄貴的存在で、ムードメーカーです。宇津井さんは気さくな方で、そして役者の鏡ともいうべき方です。仕事に対する姿勢も真面目で、集合時間の15分前には準備をして待っているので、私たちが慌ててしまうくらいでした。子役の広田亮平ちゃん(石川亮太役)や佐々木麻緒ちゃん(石川彩役)は名演技でしたね。感性が優れた二人でした。
重要な役割を果たす犬たちとの共演で、印象に残っている出来事はありましたか?
私が子犬と初めて共演するシーンで、可愛さのあまりにたくさん牛乳をリハーサルから飲ませていたんです。そして、いざ本番になったらお腹がいっぱいになって一滴も飲まなくなってしまって、スタッフさんから怒られました(笑)。今回は犬中心に撮影をしたので、なるべく犬にストレスをかけないように人間たちが撮影中は気をつけましたね。
映画では人と人の絆、人と動物の絆などの絆が描かれていますが、松本さんご自身で最近実感した絆があれば教えてください。
この映画に参加させてもらったことで、人は一人で生きていけないんだなと思いました。私自身もみんなに支えられていると痛感したんです。特に家族には目に見えない力で支えられていると改めて思いました。

昔から犬を飼っているんですが、最近育児に忙しくて寂しい思いもさせていたときもありましたが、今は同じ部屋で私と夫と子供の三人と、犬一匹で寝ています。家族がグッと距離が縮まったのは、この映画のおかげです。
先ほど、犬を飼っていると伺いましたがどんな犬なんですか?
13歳のトイプードルを飼っています。人間で言えば70歳の老犬なんですが悪い犬なんです(笑)。意図的なヤンチャをするんです。留守番をさせていると、連れて行ってくれないという腹いせか、玄関のドアを開けた一歩目にウンチをするんです。実は今朝も踏んじゃいました(笑)。私の歩く導線を知っているんですね。私に子供ができてからは、独身のときのように時間をかけることができなくなったので、私と遊んでほしいみたいですね。
最後にこの映画の見所をお願いします。
幅広い世代に観て欲しいです。生きることの素晴らしさ、お母さんやお父さんには家族の愛の強さを感じていただきたい。子供達には、犬たちが懸命に生きる姿を自分たちに置き換えて何かを振り返ってもらいたいです。これから年末年始は家族のイベントが多いですから、この映画を観て家族団らんを少しでも増やしてもらえれば嬉しいです。
編集部の呟き
『電波少年』などのバラエティ番組などで馴染みのあった松本さんですが、まさか映画でインタビューできるとは思いませんでした。で、インタビューは予定されていた時間を少し押し気味にスタートしたのですが、松本さんは部屋に入ってくるなり、ひたすら「遅くなってすいません」とひたすら謝ってくれたのにビックリ。最初から最後まで律儀な対応で、とにかく腰が低い人。この人柄の良さが人気の秘訣なんだなと勉強させていただきました(笑)。インタビューを読んで分かるとおり、この映画に対する意気込みは半端じゃなかったようです。震災、命、家族、動物などのいろんな事を考えさせる内容になっているので、松本さん同様にですが、家族全員で見て欲しい映画です。
(取材・文・写真:昼神幸吉)

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