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インタビュー
『ミディアム〜霊能捜査官アリソン・デュボア〜』 アリソン・デュボア 単独インタビュー
『ミディアム〜霊能捜査官アリソン・デュボア〜』 アリソン・デュボア 単独インタビュー
視聴者の方にぜひわかっていただきたいのは、愛する人が亡くなってもあなたは決して一人ではないということ
実在する女性霊能者アリソン・デュボアの数奇な日常を描いた米人気テレビドラマ『ミディアム〜霊能捜査官アリソン・デュボア〜』。本作が日本でもDVDレンタルを開始することを記念して、本作のモデルとなったスピリチュアル・プロファイラーのアリソン・デュボアが来日!インタビューに応じてくれた。
profile
[アリソン・デュボア]
1972年1月24日、アリゾナ州フェニックス生まれ。6歳から死者の声が聞こえるようになり、彼らのビジョンを追体験するようになる。地方検察官志望だったアリゾナ州立大学在学中に検事局でインターンとして働き始め、やがてプロの霊能者・プロファイラーに。2000年のテキサス州での少女誘拐事件で遺体捜査に協力、2002年にはユタ州での誘拐事件で犯人像を通知するなど、全米国の失踪や殺人事件の捜査に尽力してきた。「ミディアム」にはコンサルタントとして参加し、リアルで共感を呼ぶ番組作りに貢献している。ドラマ同様、夫ジョーや3人の娘がいる主婦だが、捜査への協力、講演、著書の出版と、ドラマのヒロイン以上に忙しい日々を送っている。
『ミディアム〜霊能捜査官アリソン・デュボア〜』
8月3日(金) シーズン1 Vol.1〜3 レンタル開始
8月24日(金) シーズン1 Vol.4〜7 レンタル開始
9月21日(金) シーズン1 DVD-BOX 4枚組(16話) 発売開始 ¥12,600(税込)
発売元:パラマウント ホーム エンタテインメント
WOWOWにてシーズン2放送中
『ミディアム』がこれだけヒットしたのはなぜだと思いますか?
視聴率のいいドラマというのは必ずどこかに“真実”が描かれているけど、この作品もそうだと思うわ。多くの女性が私のキャラクターを応援してくれるのは、どこかで自分と重ね合わせて共感してくれているからなのよね。私の夫を見て、「男性ってこうじゃないとね」と共感してくれたり、娘たちを見て自分の子供と重ね合わせてくれたり。真実に近いものを描いているからこそ、大勢の視聴者の共感を呼ぶのだと思うわ。

Q:アリソンさんにとってこのドラマの一番の魅力は?

一番の魅力は、これが単なる犯罪ミステリーではなく家族の物語だということよ。このドラマでは私自身が日常で直面する様々な問題や葛藤が描かれるけど、その葛藤に対して、いかに家族がサポートしてくれているかがきちんと描かれている。それも、決してフェアリーテイルのような理想的な家族ではなく、日常生活の普通の部分や欠点も描いているところが素晴らしいわ。
ドラマが作られるということに対して、ご家族の反応はいかがでしたか?
エピソードによっては小さい子供には刺激が強すぎることがあるので、下の2人には番組は見せていないの。ただ、二人が出ているシーンはできるだけ見せるようにしているわ。学校で何か言われたときに、自分を守るためにね。そういう状況に娘たちを置いてしまっていることは本当に申し訳なく思っているのだけど。

長女は番組の大ファンよ。自分の役が出ているのが本当に嬉しいみたいで、いつも番組が始まるとテレビにかじりついて観ているわ。夫のジョーもとても気に入っているわ。彼は本当に良き夫であり父親なんだけど、自分の良さを自分ではあまり認識していないの。だから、『ミディアム』でジェイク・ウェバーが自分の役を演じているのを観るのは、彼にとってはご褒美のようなものなのよね。


Q:お子さんも霊能力を受け継いでいるそうですね?

娘たちは3人とも能力を受け継いでいて、能力を落とさないようなゲームを一緒にやったりもするのよ。特に長女は私に対抗意識があるみたい。私にできて自分にできないことがあるとすごく悔しがってるわ。この能力は年齢を経るにつれて強くなっていくものだから大丈夫よって言い聞かせているのだけど。
ご主人はアリソンさんの霊能力についてなんとおっしゃっているのですか?
夫はありのままの私を受け入れてくれているわ。能力については、やはりすごいと思ってくれているみたい。知り合って最初の頃はものすごく驚かせてしまったと思うわ。私は彼の亡くなったお父さんに聞いて、彼の小さい頃の部屋を克明に描写してみせたこともあるのよ。プラモデルの飛行機が天井のどのあたりから下がっていたかを言い当てたりね。彼は基本的に私の能力を誇りに思ってくれているし、自慢の奥さんだと思ってくれていると思うわ。

Q:ドラマではジョーがアリソンにサプライズプレゼントをしようとして結局アリソンにはお見通しだったというエピソードがありましたが、実際のところ、ご主人がサプライズに成功したことはあるのですか?

(日本語で)イイエ(笑)。頑張ってるみたいだけど、なかなか難しいのよね(笑)。
『ミディアム〜霊能捜査官アリソン・デュボア〜』 アリソン・デュボア 単独インタビュー
これまでに大勢の死者と交信し、同時に愛する人を失った遺族の方々とも交流されてきたと思いますが、その精神的苦労についてお聞かせください。
死者との交信で一番辛いのは、幼くしてこの世を去った子供と交信するとき。先週も8歳の娘さんを癌で亡くされたお母さんの前でリーディングをしたけど、心労から立ち直るのに5時間くらいかかったの。自分にも娘がいるせいだと思うんだけど。

でも、生きている人のために霊視をするのは私自身の救いでもあるの。私の交信によって心の安らぎを得る人がいるわけだから。霊能者として、そのことには救いを感じているわ。

人生を本当に生きる前に亡くなった子供というのは、呼び寄せるのがとても難しいのよ。死や痛みについてよくわかっていないから。そういう場合には、亡くなったその子供の周りにいる大人とまず交信して連れてきてもらうの。
アリソンさんをそこまで駆り立てている思いとは?
私の原動力となっているのは、亡くなった方々と、愛する人を失った方々の“伝えたい”という必死の思いよ。死者の“早く伝えたい”という必死さを見て見ぬふりをすることなんて私にはできないわ。それと、天から授かったこれだけの能力を他者のために活用しなければ、私はこの世に存在する価値がないと思っているの。そういう意味では、通訳者と通じる部分があると思うわ。お互いに話したいという思いがありながらコミュニケートできない人たちが目の前にいるのに、通訳をしない通訳者なんて考えられないでしょう?

Q:若い頃からずっとそうだったのですか?

いいえ。若い頃は、どちらかというと自分の能力を面白がって使っていたの。例えば、気に入らない男の子がいたら彼の頭に入って何を考えているか言い当ててみたり、パーティが2つあったらどちらのパーティが面白そうかを見極めるのに使ったり、タロットゲームの数字を見抜いたりね。でも、家庭を持ち、検事局で殺人事件捜査に携わるようになったことで変わったわ。人々の生死の重さを知るようになってはじめて、自分の能力を人々のために活用しようと思ったの。
ドラマのアリソンは、最悪の事態を予知していながら回避できないこともありますが、実際はいかがですか?
私にもできないことはもちろんあるし、そんなときは葛藤もするわ。世の中にはどんなに頑張っても防げないことがあるのよ。私にとっては父の死がそうだった。私は父が65歳のときに、彼が67歳で心臓発作で死ぬという声を聞いたの。父は50年間も社交ダンスの教師をしていてとても健康的な人だったんだけど、それを知ってからは、とにかく色んな病院に行かせたり心臓の専門医に診せたり手を尽くしたわ。でも結局67歳の時に心臓発作で亡くなってしまったの。それまで私は予言することで何人もの人の命を救っていたけど、よりによって自分の父親の死を防ぐことができなかった。そのことにとても苛立ちを感じたんだけど、そのときに私はあくまで“道具”の一つに過ぎないんだと痛感したの。父を救うというのは私の使命ではなかったんだと。人は死ぬべき時には然るべき理由があって死ぬんだとわかって、ようやく父の死を受け入れることができるようになった。世の中には、絶対に変えることのできないこともあるのよ。
『ミディアム』ファンに伝えたいことはありますか?
視聴者の方にぜひわかっていただきたいのは、愛する人が亡くなってもあなたは決して一人ではないということよ。彼らはいつもあなたのそばにいて、あなたを愛してくれているわ。だから、亡くなった人を想ったり、話しかけたり、彼らの夢を見たりするのはとても健康的なことなのよ。

そして、死者との交信を通して強く思うのは、ぜひ今のうちに家族との時間をきちんと持って欲しいということ。子供にハグをして、パートナーの話を聞いてあげて欲しい。生きている人間としっかりコミュニケーションをとらなければ、人生の意味なんてないのよ。本当に大切なのは、周りの人間ときちんとコミュニケーションをとることなのだから。完璧な人間などいないし、人生は“ままならない”のが当たり前。私の人生も決してパーフェクトではないわ。でも、だからこそ素晴らしいのよ。
編集部の呟き
「中身はもうおわかりだと思いますけど」と言ってプレゼントを手渡すと、笑いながら受け取ってくれたアリソン。前日に行われたイベントでの家族写真をアルバムに入れてプレゼントしたのだが、やっぱり全てお見通しだった……? インタビュー後は、その日ずっと東京観光を楽しんだというご家族にもご挨拶。ドラマで描かれている通り優しそうなご主人のジョーと、お世辞抜きで美人揃いの娘さんたち。一日中取材をこなしたアリソンが「ママ頑張ったわよ」と母の顔に戻っていたのが印象的だった。
(取材・文:山内真理子 写真:佐藤裕美子)
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