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インタビュー
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』 ジェフリー・ラッシュ インタビュー
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』 ジェフリー・ラッシュ インタビュー
本作でバルボッサが復活して最悪の宿敵であるジャックを救う展開になると知ったときは、これは相当面白くなるだろうと思ったよ
全世界で空前の海賊(パイレーツ)人気を巻き起こし、記録ずくめの大ヒットを記録した人気三部作の完結編『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』が遂に公開! 前作のラストに登場して観客の度肝を抜いた“不死身の海賊”キャプテン・バルボッサを演じたジェフリー・ラッシュに話を聞くことができた。
profile
[ジェフリー・ラッシュ]
1951年、オーストラリア出身。70年代にロンドンの英国演劇協会やパリのジャック・ルコックのマイム演劇学校で演技の勉強をした後、オーストラリアに戻り、20年近く舞台の俳優・演出家として経験を積む。80年代から映画にも出演。95年の『シャイン』で、実在のピアニスト、デヴィッド・ヘルフゴットを演じて、見事アカデミー賞主演男優賞に輝いた。その後、『レ・ミゼラブル』(98)、『エリザベス』(99)などの歴史大作への出演を重ね、『恋に落ちたシェイクスピア』(98)ではアカデミー賞助演男優賞候補、『クイルズ』(00)でもアカデミー賞主演男優賞候補となり、演技派の名を欲しいままにする。他の出演作には、『フリーダ』(02)、『ファインディング・ニモ』(03、声)、『ミュンヘン』(05)など。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』
配給:ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン
5月25日(金)全世界同時公開
オフィシャルサイト
日本武道館のレッドカーペットを歩かれていかがでしたか?
レッドカーペットという言葉だけ聞き取れたよ(笑)。実はその程度の日本語しか話せないんだ(笑)。 いや、昨夜のアジア・プレミアはとにかくすごいイベントだった。アメリカのディズニー・ワールドでかなり大規模なワールド・プレミアをやったが、東京はそれ以外では唯一の公開前のお披露目だ。アメリカでは2000人だったのに対して、昨夜集まった観客は5000人以上だと聞いているから、桁違いにすごいイベントだ。

Q:日本のファンの印象はいかがですか?

日本のファンは、我々をまるでロックスターか偉大なスポーツ選手のように迎えてくれた。ビル・ナイと開場前に話していたんだが、武道館はあのビートルズが来日公演をしたそうだね。それを知ってなおさら興奮したよ。
あなたの俳優人生の中で『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズはどんな作品になりましたか?
僕にとって『パイレーツ』三部作というのは、興行的に成功した初めての超大作映画なんだ。90年代の終わりに『ミステリー・メン』という大作映画に出演したことはあるが、当時の劇場興行成績はあまり振るわなかった。今ではDVDでとても人気のある作品なんだけどね。
それはともかく、『パイレーツ』シリーズは、何もかもがスケールの大きい作品でね。海やカリブの島々での壮大なロケやロサンゼルスのスタジオ、時には750人もの人間が一緒にランチをとるような映画なんだ。海上部隊やスタントチーム、視覚技術部、本当に選りすぐりの精鋭エキストラたち……そういった何百人ものスタッフに支えられている作品なんだよ。
今作でご自身の演じるバルボッサ船長が復活すると知ったときはどんな気持ちでしたか?
第一作目の撮影を終えたときに初めてこれが三部作になることを知ったんだが、そのとき続編について誰もが思っていたのは、とにかく第一作目の焼き直しのような映画には絶対にしたくないということだ。プロデューサーであるジェリー・ブラッカイマーもゴア・ヴァービンスキー監督もジョニー・デップも、とにかく続編をやるなら新しいイマジネーション、新しいアイディアのものにしたいと考えていたんだ。
ただ、そうは言ってもこのシリーズには第一作から続く問題がいくつかある。例えばジャックとエリザベスとウィルの三角関係やエリザベスの婚約者だったノリントン提督も三部作を通して物語が完結するキャラクターだ。ジャックとバルボッサの宿敵関係もそうだね。二人は常にチェスの勝敗を争うようにとにかく衝突し続ける。だから、第三作でバルボッサが復活して最悪の宿敵であるジャックを救う展開になると知ったときは、これは相当面白くなるだろうと思ったよ。
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』 ジェフリー・ラッシュ インタビュー
一番楽しんで撮影をしたシーンと大変だったシーンを教えてください。
楽しくもあり大変でもあったのは、なんといってもクライマックスの大渦巻きのシーンだ。映画の中でもとても長いシーンだし、あのシーンの撮影のためにブラックパール号とフライング・ダッチマン号のセットをカリフォルニアの砂漠にある飛行機の格納庫に作ったくらいなんだ。船を収容できるコンテナがどこにもなくてね。
あの船はコンピューター制御されていて、もちろんあとでCG処理するためにグリーンシートに囲まれているんだ。役者は全テイクで雨の中、剣を振り回しながらとても複雑な台詞を言わないといけない。周囲では常に何かが爆発しているし。結局、あのシーンを全て撮り終えるのに6週間かかった。とても面白くていつも興奮しながら撮影していたが、同時にとても大変だったよ。
同じ海賊の船長として、ジャック・スパロウとバルボッサの共通点と相違点はどんなところだと思われますか?
ジャックとバルボッサには多くの共通点があると思うよ。まるで同じコインの裏表みたいにね。二人ともとても頭がよくて、抜け目がない。そして何よりも二人に共通して言えるのは、“どうやって生き残るか”を知っているということ。それは、容易く裏切られてしまう海賊の世界では一番重要なことなんだ。とにかく、二人とも人生をチェスのゲームのように捉えていて、周囲よりも常に4、5歩先を行っているといえるね。
二人の違いは、バルボッサが極端に利己的な男だということだ。奴はものすごく意地悪だし、人を騙すことに長けている。それに比べてジャックは、一見、自分中心のようだけど、実際の行いは道義にかなっているし、正直な男だ。
製作が噂されるシリーズ第四作についてはいかがですか? もし製作されるとしたら、どのような物語になってほしいですか?
続編が製作されるかどうかは本当にわからないんだ。僕が思うに、すでに三部作で、海賊映画としてできることはほどんどやり尽くしたと思う。剣術も秘宝もブラックパール号の呪いもそうだし、海賊にまつわる昔話も取り入れた。海の怪物も出てくるしね。だから、もし続編を作るのなら、これら三部作と同じくらいオリジナリティがないといけないし、願わくば、とても違う物語になるといいと思う。三部作のファンは、同じものは観たくないだろうからね。演じる側としても新しい方向に向かって欲しいとは思っているけど、どうなるかは誰も知らされていないよ。
編集部の呟き
各メディアが入れ替わり立ち代り取材部屋に出入りする中、非常に限られた時間で行なわれた今回のインタビュー。いざ始まってみると、こちらの顔をじっと見ながらゆっくりと語ってくれるジェフリーにすっかり引き込まれ、僅かな時間ながら非常に贅沢なひとときとなった。それにしても、あの深みある声とブルーの瞳…迫力はそのままだけどとてもバルボッサと同人物に思えない…。そんな変身ぶりが魅力なんだな〜とつくづく実感しつつ、しっかりと握手をして部屋を出たのでした。
(取材・文:山内真理子 写真:佐藤圭)
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