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インタビュー
『ロケットマン!』ダン・チューポン 単独インタビュー
『ロケットマン!』ダン・チューポン 単独インタビュー
好きな女性の前だと口下手でシャイになるところは、僕に似ていると思います
『マッハ!』や『トム・ヤム・クン!』など、アクション映画の常識を打ち破り、アジアのみならずハリウッドをも唖然とさせたスタッフチームが、新たなスーパー・ヒーローを誕生させた!膨大な数のロケットをブッ放し、自らもロケット人間となって敵にまっしぐら。素顔をターバンで隠し、キック100連発も繰り出す、神出鬼没なそいつの名は…ロケットマン!!今回はそのロケットマンを演じた主演のダン・チューポンに単独インタビューを行った。
profile
[ダン・チューポン]
1981年、タイ北東部生まれ。幼い頃から体操、格闘技、剣術、棒術などを学んでいたため、アクション監督のパンナー・リットグライ主宰のスタント・チームに参加。03年に『マッハ!』で映画デビュー。甘いマスクと、軽業師を思わせる様々なファイティング・スタイルで『七人のマッハ!!!!!!』で主役に抜擢。タイ国内だけでなく、国外でもヒットしたことから“第二のトニー・ジャー”として注目を浴びている。
『ロケットマン!』
配給:ポニー・キャニオン+ヘキサゴン・ピクチャーズ+リベロ
10月6日(土)より銀座シネパトス他にてロードショー
オフィシャルサイト
今回の役はロケットを駆使して悪人を倒すという斬新なヒーローなんですが、ロケットマンの役柄について教えてください。
まずロケットマンのキャラクターについて説明すると、子供の頃は小僧さんだったのですが、ある日悪人の“黒鬼”に水牛泥棒に入られ、更に両親を殺されてしまいます。少年はそれを恨み、復讐するために、僧をやめて師匠の下でロケット作りとムエタイを習い、成長して水牛泥棒を始めます。でもこれは単なる泥棒ではなく、盗んできた牛を貧しい農民たちが農業をしやすいように与えていくのが目的でした。ですから彼格はどちらかというと、外の世界にはあまり興味が無く、自分の世界に篭る、物静かな人物といえるでしょう。
前作の『七人のマッハ!!!!!!』に続いて今回も主役ということですけれど、前回の初主演のときと比べて何か俳優としての心構えなど、心境の変化はありましたか?
そうですね、役者としての心構えは『七人のマッハ!!!!!!』にしろ今回の『ロケットマン!』にしろ変わっていません。与えられた役を精一杯演じるだけです。やはり自分を選んでくれた監督の期待に応えなければならないと思うからです。だから「この映画だから…」と、役者としての心構えが変わることはありませんね。
シオンは、サオ(好きな女性)の前では口下手でシャイな男性ですが、実際のダンさんは好きな女性の前ではどうなりますか?また、ご自身とシオンの共通点はありますか?
そうですね…(笑)、好きな女の子の前ではシオン(=ロケットマン)はとてもシャイなんですが、僕も似ていると思います。特に大勢の人がいる前ではやはり照れてしまいますね。そしてロケットマンと僕の共通点は、どこに行くにも何をするにも一人で行動するのが好きなところと、あとは口数が少ないところですね(笑)。
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今作はアクションシーンが多く、膝蹴りなど、特にムエタイの要素がたくさん取り入れられていましたが、それはどのようなコンセプトの元に決められていったのでしょうか。またタイのアクション俳優として、ムエタイへのこだわりはありますか?
前作『七人のマッハ!!!!!!』と『ロケットマン!』の違いに、『七人のマッハ!!!!!!』ではムエタイではなく絶体絶命のアクション技を強調していたという点があります。けれど今作では違いを出したかったので、ムエタイを多く取り入れたのです。ただ「トニー・ジャーとは違う見せ方をしたい!」ということで様々な工夫をしました。例えば、トニー・ジャーさんは身体全体を使ったムエタイ技が多いので、『ロケットマン!』では膝を強調してみようと思ってやってみたりしましたね。

ムエタイの魅力は、最近世界的にも知られるようになって、外国でも習う人が増えてきたのですが、やはり生身の体を使って行うアクションです。他の格闘技も生身の体を使いますが、特にムエタイは身体全体を駆使していると思います。タイのアクション俳優としては、やはりムエタイは欠かせないものですね。トニー・ジャーさんがやはりムエタイのお手本であるとは思いますが、僕は彼とはまた違った作風を出していきたいと思っています。
クライマックスでの、師であるパンマー・リットグライさんとの決闘シーンはすごく見所だったのですが、そこを演じられた感想を教えてください。
パンナーさんとの決闘シーンは、やはり最も気が重かったシーンですね。パンナーさんは僕にアクションを教えてくれた師匠ですから、そんな人と戦うなんて本当に恐れ多いと思いました。タイでは目上の方に何かお願いをするときは、お花とローソクを持っていくという習慣があるのですが、そのシーンの撮影初日にお花とローソクを持って、「申し訳ありません。よろしくお願いします」と挨拶に行きましたよ。

でもいざ撮影が始まっても、最初は師匠を傷つけてしまうんじゃないかと怯えて思いっきりアクションをすることがで出来なかったんです。するとパンナーさんが僕に本気を出させるために、僕のお腹を本気でつねって僕を怒らせて、リアルな演技を引き出そうとしてくださいました。なので、確かに気が重かった共演シーンだったのですが、パンナーさんの20年の芸暦のうち師弟で共演したのは僕が初めてということで、一方ではとても誇らしい気持ちになっています。
今作でも数々のアクションをみせておられますが、撮影中いちばん苦労したシーンや危険だったシーンを教えてください。
大変だったのは、ナイホイ・シンと水牛の群れとの共演シーン。牛は千頭くらい居たのですが、なかなか言う事を聞かないので、立ち位置やカメラアングルを決めるのに時間が掛かるし、彼らは夕方にはもうやる気が無くなって帰ってしまいます。人間の役者たちは準備万端なのに牛たちの機嫌が悪いと撮影が出来なかったことが多かったので、人間よりも水牛のほうが偉いのだと思い知らされました(笑)。

危険なシーンについては、『七人のマッハ!!!!!!』よりは絶体絶命のシーンは断然少なかったのですが、とりあえずじわじわと痛めつけられることが多かったという印象ですね。
男性ばかりの共演者の中で、紅一点の存在となっていたサオ役のカニャパクさん。彼女は新人さんだそうですが、現場ではダンさんから何かアドバイスなどはされたのでしょうか。また、好きな女性のタイプは?
彼女はCM出演など演技経験はあるので、ワイヤーアクションのときにワイヤーの吊られ方などを教えました。彼女は性格が明るくて人と打ち解けやすいので、演技中も感情表現が上手で、一緒に演じやすかったですね。 そして好きな女性のタイプですが、あまりひどい顔でなければ見た目にはこだわりません(笑)。性格が良くて、僕が愛したらその分愛し返してくれる人がいいです。
次回作でやってみたい役やアクションはありますか?
実は次回作は今準備中なんです。『ロケットマン!』と同じチャルーム監督の作品です。もちろんアクション映画なんですが、今回とはまた違ったコメディ要素も取り入れる予定で、やはりトニー・ジャーさんとも違った作風を目指していますね。

役者として自分のキャラクターの幅は広げいきたいと思っています。やはりいい役者はコメディもドラマも何でも出来るので、僕も色んな役を演じて、自分がアクション以外にも演じられるのか自分の能力を試してみたいですね。
編集部の呟き
終始とても低姿勢で記者の質問に応じてくださった、笑顔がまぶしいダンさん。やはり本人も言う通り少しシャイなのか、時々照れたようにハニカミながらも誠実に目を見て話をしてくださいました。スーツの上からでも見てとれる引き締まったボディラインに、「さすがムエタイで鍛えられたアクション俳優さん、ステキ!」とドキドキしました(笑)。写真撮影のときにも自ら様々にポーズをとって下さって、本当に優しく気遣いのできる方でした。次回作の公開も楽しみにしています!!
(取材・文:宮崎彩加)
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