[邦画レビュー]
昨年の8月から始まった1年にも及ぶ映画版「20世紀少年」プロジェクトも、いよいよ今年の夏、最終章「ぼくらの旗」をもって完結する。そのラストシーンで待つという衝撃の展開について、制作サイドは公開初日まで完全極秘にするというスタンスをとっているらしく、試写会でもその部分はカットされ、代わりに“ラストシーンの予告編”のみが上映された。驚くべき徹底ぶりである。……ということで、本当のラストについては筆者もわかっていない。今回のレビューはあくまでも“ラストの10分間を除く本編”の評価であるということをご理解いただきたい。
“ともだち歴3年”(西暦2017年)。世界は“ともだち”に支配されていた。これに対抗するのは、ヨシツネ率いる反政府組織“ゲンジ一派”と、ヨシツネの元から離れたカンナが指揮するより過激な組織“氷の女王一派”。ちょうどその頃、そびえ立つ壁により封鎖された東京に向かう一人の男の姿があった。ギターを抱え、矢吹丈と名乗る彼の正体とは――。
原作がかなりの長期連載だっただけに、そもそも3部作でまとめることに無理があったと思われていた「20世紀少年」だが、完結編まで迎えて振り返ってみると、ストーリーはそれなりにまとまっていたように思う。

