[映画ウラ事情]
[映画ウラ事情]
映画を見たら、パンフレットを買う。この行為が習慣と化している人、結構いるのではないだろうか。このパンフレットとは、作品の紹介やメイキング風景、キャストのインタビューなどが載っている、20ページ前後の紙質のいい冊子のことである。これはプログラムとも呼ばれ、例えば、Aという作品のパンフレットであれば、Aが公開している劇場で売られており、書店や量販店等では入手することはできない。見た作品について深く知りたければ、パンフレットを買うのが一番手っ取り早い。それほど、作品にフューチャーされている代物である。

各プレスシート
実は、こういったパンフレットは一般用に販売されているもので、マスコミ関係者にはこれとは別の冊子“プレスシート”と呼ばれるものが配られているのだ。もちろん、非売品であり、一般の人が手にする機会はほとんどない。
では、パンフレットとプレスシートは、何が違うのか――。
「プレスシートとパンフレットの最大の違いは情報量です」と教えてくれたのが、ある配給会社の宣伝マンである。「プレスシートの場合、ストーリーラインやイントロダクション(導入部)よりも、監督のコメントや経歴、製作費、撮影秘話といった裏話的なこと、つまり、プロダクション部分を重視しています。というのも、ネタになりそうな話が多ければ多いほど、作品を紹介してもらいやすくなるからです。一方のパンフレットは、写真をたくさん使用し、ビジュアル的に派手にするのはもちろんのこと、キャストのインタビューにページを割くようにします。なぜなら、一般の方が出演者に取材したり、直接話を聞く機会は滅多にありませんから。だからこそ、インタビューを多くしています。また、パンフレットを、鑑賞後ではなく上映前に購入される方もいます。それなのに、舞台裏について詳しく書いてしまうと、作品の面白さが損なわれてしまう。敢えて書かないんですよ」。
なるほど。そういう理由があって、別パターンのものが作られているのか。ただ――と、その宣伝マンは付け加える。「宣伝費が少ない作品は、プレスシートとパンフレットの2種類を作る金銭的余裕がないため、2つとも同じものになり、さらに宣伝費が少ないと、プレスシートはA4の普通紙に印刷された資料をホッチキスで綴じたもので、パンフレットは作成しない。そんな作品もあるんです」。
様々な背景があり、プレスシートやパンフレットは作られるわけだが、ちょっと凝った装丁や厚みのある冊子が多く、判型もいろいろだ。買ってみると、案外収集グセが付いてしまうかもしれない。

