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[人物ブレイク]

(C)AFLO

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不遇時代を過ごした“遅咲きのハリウッド・スター”といえば、ジョージ・クルーニーが思い浮かぶが、最近、目覚しい快進撃を続けているのが、ジョシュ・ブローリンだ。この名前にピンとこない人でも、昨年のアカデミーで主要賞を独占したコーエン兄弟の「ノーカントリー」で大金をネコババし、マッシュルームカットの殺人鬼に追いかけられるはめになった男と聞けば、顔が浮かぶのではないだろうか。懐かしいところでは、「グーニーズ」のマイキーのお兄さんとして記憶している人も多いかもしれない。

それ以降は低迷期が続くが、「ノーカントリー」と同年には、リドリー・スコット監督作「アメリカン・ギャングスター」をはじめ、「告発のとき」、「グラインドハウス/プラネット・テラー」などの話題作に相次いで出演して印象的な演技を披露し、一躍ハリウッドが注目する俳優になった。「ミルク」ではマッチョなイメージを生かし、同性愛者であるハーヴェイ・ミルクを射殺した実在の人物の心の闇を演じ、アカデミー助演男優賞にノミネートされている。

(c)2008 Prescott Productions, LLC All Rights Reserved

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作品ごとに自然に印象を変えてスクリーンに溶け込んできたジョシュの本領が発揮されたのが、最新作の「ブッシュ」。オリバー・ストーン監督が、ジョージ・W・ブッシュを偉大な父親へのコンプレックスに突き動かされた男として描き出した作品だ。ヘアメイクによって変身したジョシュは驚くほどブッシュと瓜二つなシーンもあるが、いわゆるそっくりさん演技とは別次元でブッシュが抱えていた寂しさを体現し、観る者の同情を誘うほど哀れで切実な瞬間を生み出している。

妻は、年齢を重ねるにつれてますます美しさに磨きをかける女優、ダイアン・レイン。家庭内暴力騒ぎを起こすなどやんちゃなニュースには事欠かないが、優等生的なハリウッド・スターが多いなか、暴れん坊なキャラクターは今や貴重かもしれない。ハワード・ジンの著書「民衆のアメリカ」を映像化したドキュメンタリー番組の製作総指揮をつとめるほか、アメコミの映画化「Jonah Hex」、今夏からロンドンで撮影がスタートするニコール・キッドマン、ナオミ・ワッツ、アンソニー・ホプキンスらと共演のウディ・アレン監督作など、新作のニュースも目白押しだ。ショーン・ペンやラッセル・クロウとはまたひと味ちがうセクシーさと男気を感じさせるジョシュ。40歳でブレイクした“男が惚れるタフな男”の活動から、しばらく目が離せない。